[大峰]川迫川・モジキ谷:沢登り教室


1998年6月6日遡行



稲村ヶ岳山頂で記念撮影(薫さんと、小山伏がいない(^^ゞ)

この記録は、niftyserveのFYAMAALP11番会議室に書いたものです
シーズン初め恒例になった「MOGUっちゃんの、やさしい沢登り教室」。
今回は、関東からきすげさんをお迎えして、ちょっと言葉を入れ替えて「やさしいMOGUっ ちゃんの、(ちゃんとした)沢登り教室」となりました。
さて、結末は如何に!

【日  時】1998年6月6日〜7日

【天  気】晴れ、曇り時々雨

【メンバー】MOGU、きすげ、りかあ、パルプ、伊能、薫、KURO、らんな〜、PANCHO、小山伏

【地  図】弥山




[6月6日]

王寺隊と大阪隊は、モジキ谷出合いにて合流。
1時に出発。今日の行動予定は、バリ小屋谷出合い迄なので、のんびり行く。
山道を辿って、堰堤の所から入谷。

第一の形の良い滝に出合えば、谷に入ったと言う気分が盛り上がって来る。
右を巻き、次のゴルジュの奥、左手に掛かる2段の滝も右から巻く。

モジキ谷特有の、白い美しいナメ床を快適に歩き、もう一つ滝を巻く。
さて、次からは登れるぞ。一本目は、滝左の岩の裂け目を登る。次は、柱状節理 が落ちた所にかかる滝。2年前は右を巻いたが、今回は登れそう。滝の左に取り 付いて登る。三つ目は、正面からは無理だが、右手の滝裏から登れる。
10人の大所帯、ワイワイガヤガヤ、出合いに到着した。
(ここまで、3時間)

ナメを快調に行く、薫さんと伊能さん
MOGUさんの、模範演技
パルプさん、きすげさん
PANNCHOさん、らんな〜さん
KUROさん、りかあさん

さて、これより今回の「教室」の大きな課題である、テン場捜し。なにしろ、3 張のテントを張れる快適なテン場を見つけなければならない。
ご褒美は、MOGUさんの熱いキッス。9匹の侍は、それだけはご遠慮したいと思い ながらも、八方に散らばっていった。
結果は、全員0点。誰も、地図を見ずに飛び出して行った。
でも、少し、課題にクレームをつければ、地図上ではバリゴヤ谷の方がテン場が ありそうだが、実際にあったのは、本谷を5分溯った所の左岸にあった。
誰もご褒美を貰えず、まずは、よかった、よかった(^^;)

今回も食当は小山伏であるが、食当としては一日の長があるパルプさんの魔法の ザックからは、次から次へと食料が出て来る。
突き出し、あてに、箸休め。秀逸はなんと言っても、ウナ丼。
MANGOさん差し入れの原酒を嘗めなめ、小山伏のメニューは、味噌味の、豚・鳥・ 海老・帆立ての鍋。
さしもの、驚異の飽食集団も、最後に豆腐を鍋にぶち込んだ時には、腹が膨れて 瞼が落ちて、早々に就寝と相成りました。

[6月7日]

予報は晴れ。
が、5時前に目覚めた時には、雨音がテントを叩いている。
こら、中止かな?ま、誰か起きるまで待ってよ。と、思っていたのは小山伏だけ じゃ無かったようで、あの、目覚まし男、伊能さんでさえ、起きだしたのは7時 半であった。
雨は、小止みになっている。

小山伏の朝食メニューは、煮込みうどん。パルプさんのザックからは、ホットケ ーキと、テーブルロールのサンドウィッチが出て来た。

ドンブリ辻谷を下る積もりなので、荷物をデポして、9時15分出発。

谷は、角度のあるゴーロ。壁も発達しているが、始めは川床も幅広い。それが、 グーンと狭まって来ると、左岸から20m程の滝が落ちている。
こちらが、本流らしい。
(ここまで、50分)

正面の水の少ない、多段の滝から巻き登る。
角度は増すが、登りやすい。5m程の滝を2つ登る。
3っつ目、左が行けそうだが、ザイルが欲しい所。しかし、10人を通すとなる と、時間がかかり過ぎる。
右のルンゼから巻こうとするが、上に行く程、壁が発達し、左に巻けそうな所が ない。ルンゼの奥には、100m程の壁が切り立っているのが望める。
結局、滝の右手のリッジを、ザイルを延ばして登る事になる。
1時間以上も、しぶる雨の中で順番を待っていると、すっかり体が冷えてしまっ た。

あとは、ぐんぐんゴーロを登って行く。曇り、しぶる雨の中、遅々として進まな い。
壁は高く、谷は狭くなって来る。
右からルンゼ、谷は正面の壁の中に2本、ほとんど平行して入っている。
真ん中の谷を行く。
どうやら、地図上の壁記号の中に入ったようだ。
正面の壁で行き止まり、左の尾根に逃げると、踏み跡がある。
それに従って行くと、谷の源頭をトラバースし、草付きに入ると、右手上方に稜 線が見えた。
ひと登りで、稲村ヶ岳からバリゴヤの頭への尾根上、1700m地点に飛び出し た。
左して、頂上へは5分。
(ここまで、3時間50分)

[下山]

既に2時過ぎ。特急で、休み無しで降りても、7時は過ぎるだろう。
指を負傷した、きすげさんは洞川に降りる事になり、洞川温泉で合流を期して、 残りは、バリゴヤ尾根を行く。
道はしっかりしているが、石楠花の薮がうるさい。
1559ピークを越えて、ドンブリ辻のタワに降り立つ。
(ここまで、1時間10分)

ガレ場の横の樹林帯を下る。途中、安全の為、ザイルを2回程出して、川筋を目 指す。1300m地点で、川床に降りる。
(ここまで、1時間10分)

ドンブリ辻谷は、滝らしい滝もなく、ぐんぐん下って、出合いに着いた。
(ここまで、1時間)

本流を溯って、荷物を片づけて出発したのは、6時であった。
まだ、空には明るさが残っているが、木の被さった谷床は暗い。
7時過ぎにはヘッドランプを頼りの、闇下となってしまった。まだ、巻いた滝3 本と、登った滝2本が残っている。途端に、ペースが落ちてしまった。
ま、それでも9人もいれば、心強い。むしろ、皆、一人で降りていった、きすげ さんの方が気になる。
MOGUさんの、絶妙のルートどりで、さして恐い思いもせず、堰堤にたどり着いた。
カーデポ地には、9時前であった。
(ここまで、2時間50分)

パルプさんが、何時もプレゼントしてくれる下山後のスイカも食べることなく、 着替えて、洞川温泉にきすげさんを迎えに行く。10時前。
既に、営業を終え、外に放り出されて、玄関にポツンと座っているきすげさん。
我々の姿を見た時の、嬉しそうな顔。
まずは、全員無事、車中の人となり、帰路につくのであった。

[後記]

教室も、段々本格的になって来ましたが、今回も、十二分に楽しませて頂きまし た。MOGUさん、ありがとう御座いました。
え、俺は疲れたって?申し訳ございませんm(__)m
参加された、9匹の侍(小山伏含む)の皆さん、お疲れさんでした。
今回の教訓。いくら天気が悪くても、朝は早く起きよう。


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